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Tont Mei tan Felvez'ani #4

忙しない日常を過ごした日の夜、暖かい飲み物を嗜みながらMigdalを開いたあなた。

そんなあなたの明日の運勢は H'ank eme です。


皆さんこんばんは。
Tont Mei tan Felvez'aniの時間がやって参りました。
著者のFijus'です。

こちらは私が創作している言語・フェルヴェザニ語の文法事項などを解説する不定期連載記事となります。

連載名はフェルヴェザニ語で「フェルヴェザニ語と眠ろう」という意味です。「トント メイ タン フェルヴェザニ」と読んでください。
ぜひおやすみ前の静かな時間にでもお楽しみください。


お久しぶりです。

フィユスです。

最近migdalよりもZpDIC Onlineの方を充実させていたフィユスです。

皆さんがフェルヴェザニ語の存在を忘れかけていたところに帰ってきてまいりました。


第4回は助動詞です。

可能や推量、経験といった補助的な文の要素を付け加えるものです。

フェルヴェザニ語では助動詞を文頭に置いて、その分全体がどんな助動詞的意味を持つのかを示して表現します。
助動詞がついても動詞の格変化は消えません

助動詞は全部で11種類で、それぞれに平叙文と疑問文があります。

動詞の格変化と同じく、いやそれ以上に、学習しようとすると心が折れるポイントです。

自分でもなぜここまで複雑に作ってしまったのかと思います。中国語のせいかも。


例文はいろんな動詞や目的語を使うことも考えましたが、量が多いので分かりやすさ・書きやすさ優先で、基本的に「本を読む」系統で統一することにしました。

ふつうの文
 Minos a ky ne wenh'odo.
  私は本を読む。
 Minos fy san ne wenh'odo.
  あなたは本を読む。

1. 能力可能 apo/alhi

 能力的な意味で、「できる」を表します。

 Apo minos a ky ne wenh'odo fis Nihonez'ani.
  私は日本語の本を読めます。
 Alhi minos fy san ne wenh'odo fis Nihonez'ani?
  あなたは日本語の本を読めますか?

2. 状況可能 tyx'i/tyx'a

 状況的な意味で、「できる」を表します。

 Tyx'i minos a ky ne la ihalan wenh'odo n'ake tasos.
  私は今、この新しい本を読めます。
 Tyx'a minos fy san ne zai ihalan wenh'odo?
  あなたはあの新しい本を読めますか?

3. 願望 xu/xula

 「~したい」です。英語のwantのような「(名詞)が欲しい」とは別物です。

 Xu minos a ky ne zai ihalan wenh'odo.
  私はあの新しい本が読みたい。
 Xula minos le fy san ne zai wenh'odo?
  あなたもあの本が読みたいですよね?

4. 勧誘 tont/tofla

 「~しましょう」です。命令文に使うと丁寧な命令、勧誘になります。

 Tont mei tan Felvez'ani. フェルヴェザニ語と眠ろう。

 Tont minos fy san ne la wenh'odo.
  この本を読みましょう。
 Tofla xelas tan ky minos lo kija ne la wenh'odo?
  私と一緒にこの本を読みませんか?

5. 許可 dina/dekla

 「~してもよい」です。

 Dina minos fy san ne wenh'odo n'ake tasos.
  今本を読んでもいいです。
 Dekla minos a ky ne wenh'odo n'ake tasos?
  今本を読んでもいいですか?

6. 推奨 inex/inela

 「~した方が良い、するべきだ」です。

 Inex minos fy san ne la wenh'odo.
  あなたはこの本を読むべきです。
 Inela minos a ky ne la wenh'odo?
  私はこの本を読むべきでしょうか?

7. 義務 fendia/fenogon

 「~しなければならない」です。

 Fendia minos a ky ne la wenh'odo pos holai.
  私はこの本を明日までに読まないといけない。
 Fenogon minos a ky le ne zai wenh'odo pos holai?
  あの本も明日までに読まないといけないんですか?

8. 習慣 pizi/hon

 「いつも、普段~している」です。

 Pizi minos a ky ne la wenh'odo.
  私は(普段)この本を読みます。
 Hon minos fy san ne la wenh'odo?
  あなたは(普段)この本を読みますか?

9. 経験 kozta/xakila

~したことがある」です。

 Kozta minos a ky ne la wenh'odo.
  私はこの本を読んだことがある。
 Xakila minos fy san ne la wenh'odo?
  あなたはこの本を読んだことがありますか?

10. 継続 lyvina/vilpa

 「~し続けている」です。

 Lyvina minos a ky ne la wenh'odo n'ake nai lisai.
  私はこの本を2日間読み続けています。
 Vilpa minos fy san ne la wenh'odo?
  あなたはこの本を読み続けていますか?

11. 推定 halui/halnan

 「~するだろう、~かもしれない、~しそうだ、~する可能性がある」です。

 Halui minosid tox loa ne la wenh'odo.
  彼はこの本を読むかもしれない。
 Halnan minosid meu n'af ne la wenh'odo?
  彼女はこの本を読む可能性がありますか?


それぞれの助動詞に b- または bi- という接頭辞を付けると、否定の意味になります。基本的に、助動詞の文で否定をする場合はhof、woi、naz(否定疑問文)の代わりにこの接頭辞を使用します。
しかし、これらの否定を使うことでニュアンスが異なる否定になることもあるので、その場合はその場合です。

 Bilyvina minos a ky ne wenh'odo.
  私は本を読み続けていません。
 Lyvina minos hof a ky ne wenh'odo.
  私は本を読まずにい続けています。


フェルヴェザニ語では複数の時制や助動詞をひとつの文に混ぜることができます。意味として大きなくくりである単語が先に来ます。
また、一部の時制・助動詞だけを疑問形に変えることで、質問のニュアンスを限定させることができます。

 Zi apo nofin minos a ky ne la wenh'odo.
  私はこの本を簡単に読むことができた。
 Oz apo nofin minos fy san ne la wenh'odo.
  あなたは(過去に)この本を簡単に読めましたか?
   ※簡単に読めることは前提。それが過去にできたかどうかを訊いている。
 Zi alhi nofin minos fy san ne la wenh'odo?
  あなたはこの本を簡単に読めましたか?
   ※過去に読んだことは前提。それが簡単だったかどうかを訊いている。
 Oz alhi nofin minos fy san ne la wenh'odo?
  あなたはこの本を簡単に読めましたか?
   ※上記の疑問のニュアンスを両方含む。


ということで、最難関の可能性がある助動詞の回でした。
次回は5W1H疑問文に入りたいと思います。

それでは、おやすみなさい。

また皆さんの記憶から消えないうちに頑張ります。

Fijus' Qaz'ofywei Invarom

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